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忘れもの
「あ、ちょっと忘れものしたから戻るわ。」
「忘れものじゃと?今更戻るなんてムリに決まっておるじゃろ!」
「はぁ?何でムリなのさ?ってか爺さん誰なの?とりあえずオレは戻る。」
そう言ってオレは来た道を振り返って走り出した。背中越しに「おーい、待てぃ!待つんじゃあ!」と爺さんが叫んでいたが知った事か。オレには忘れものの方が大事だ。がむしゃらに走る。しばらくすると爺さんも諦めたのか声は聞こえなくなっていた。
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