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だが、
「・・・何も起こらないわね」
お母さんがそうポツリと言う。
「まだその時間になったばっかりだよ。待ってようよ」
しかし、しばらく待つが何もない。そして、
「・・・まだ待つの?」
お母さんのイライラした声が。スマホの時間は20時27分。予定時刻から15分以上過ぎている。ワクワクしながら構えている私の手もプルプルと震えてくる。
お母さんは疲れたと言って窓から離れた。
テレビからはその現象を調べていたという専門家のしどろもどろの声が聞こえる。でも知らないことが多いからしょうがない。私は専門家が可哀想に思えてきた。
と、その時。
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