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「・・・っていう夢を見たの」
夜、私は友人と飲食店を探しながら夢の話をした。
「あはは!何それ!ダイヤモンドムーンなんて聞いたことないよ!」
「そうだけどさ、でも現実にありそうじゃない?」
「う〜ん、確かに。・・・ねぇ、今日って満月?」
夜空を見上げた友人が言う。私もつられて見上げる。
「うん。満月だね」
「で、今20時27分だけど、まさか・・・」
「やめてよ。あれ夢だし架空の現象だよ!無いって!」
と言いつつ、私達はしばらく黙って満月を見上げる。
しかし、
「光るわけ無いか。私は歴史的瞬間を目撃しましたって言いたかった!・・・あ、ここ美味しそう。入ろう!」
夢に出た専門家みたいな言い方をする友人が店へと入り、私は笑いながら続けて入った。
その時、満月がダイヤモンドのように光り輝いたことに私達は気付かなかった。
〜完〜
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