深夜の公園

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深夜の公園

12月の深夜。 居酒屋のバイトからの帰り道。 (今日は一時過ぎちゃったなぁ。近道して帰るか。) 階段を登り、公園の中を通って帰ることにした。 階段の途中で、木枯らしが吹く。 厚手のコートにマフラーを巻いていても冬の夜の寒さには勝てない。 (マジで寒い……もうやだ、疲れた) 階段を登り切ると、真っ暗で静かな公園が目に入る。 (あれっ?) 小さな公園の真ん中の街灯が当たるベンチに横たわっている人がいる。 恐る恐る近づいてみると、金髪の綺麗な顔の細身の青年が死んだように眠っている。 こんな真夜中に公園のベンチで寝ている人は碌な人ではないだろう。 関わらない方がいいと分かってはいるが、これでもし死んでいたらと考えると寝付きが悪い。 (まあ、これでも武道を習ってきたし、ぱっと見は弱そうだから大丈夫でしょ) そう思って近づいて、肩を叩いて声をかけた。 「大丈夫ですか?」 次の瞬間、青年は目を開き、肩を叩いた腕を掴まれ、さらに脚を払われ、地面に仰向けに倒された。
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