序章 総長様もとい魔王様

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序章 総長様もとい魔王様

【side紫苑】 ―――私の名前は一ノ瀬紫苑。中学3年生。只今、試験中。えっ、何の試験?それは王立鳳城学園という難関校の試験だよ。 ここの高校入試は近年難しくなっているから、勉強するのがものすごく大変!! ちなみに、私の得意科目は数学、苦手科目は国語である。以上!!国語が苦手ということは、文章ができないと一緒。私、昔から計算問題は満点取れるんだよ。自慢じゃないけどね。 俗にいえば、理系まあまあ、文系やばい、必修科目はーうん、まあまあやばい。 といっても、私は小学6年から中学2年の間は、色々あって黒歴史になっている。勉強ができていないのも、このせいかもね。 えぇっーと、ここの問題はっ、と。 ―――やっと終わったぁ。あー結果が待ち切れない。というか、正直見たくないし、知りたくもない。 教室の窓を見ると、空はすっかり夕焼けだった。早く帰った方がいいな、これ。 私は、鞄に筆記用具を入れて、首にマフラーを撒いてスマホを片手に階段を降りて行った。 あっ、もう夜じゃん。ほんとに早く帰んないと。 そう思った私は、近道であるグレン繁華街の裏路地に足を踏み入れた。 その時、私は一生後悔するほどの光景を眼に焼き付けてしまった。 不良、もといたちが喧嘩していた。ひい、ふう、みい・・・ザッと、10人はいるな。
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