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二章 「紫苑」の秘密 壱
【side牙王】
紫苑は、1000年前の神話の時代にいた、天照大神の話を聞いた途端、俺の前で倒れてしまった。
もしかして、こいつは天照大神となにか関係があるのか?
いやいや、そんなわけ・・・有るかもしれないな。
俺は、ベッドで横たわっている紫苑の顔をみた。正直言ってしまうと、紫苑の寝顔がかわいすぎる。スゥ、スゥ、と静かに寝息をたてているなんて、反則だろ、まったく。
チョンッと、紫苑の鼻先をつついてみた。
「ん・・・、うぅん・・・?」
ヤバッ、起きた。俺は咄嗟に寝顔から手を離した。
「ん・・・ふっ、う・・・。あれ、ここは?」
寝起き姿も可愛いな。
「やっと起きたか、お前が急に倒れたから、保健室まで運んでやっておいたぞ」
「ぅえっ!う、ウソ!?ていうか、私は何時間寝ていたんですか!?」
慌てすぎだろ、可愛いけど。
「4時間」
「そんなに・・・。早く帰らなきゃ・・・、っつ!!」
「!
おい、頭が痛いか?なら、無理しないで休んでろ」
「で、でも・・・」
俺は無理やり紫苑の腕を引張った。その時に、紫苑の首元が光っていることに気が付いた。
そのまま紫苑の体をベッドに預けさせた。
「おい。首元に光っているそれはなんだ?」
「やっ・・・、あの、その・・・、すいません・・・」
・・・・・・?
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