二章 「紫苑」の秘密 壱

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「なんだ、この体勢でもうお手上げっていうのか?俺は、曝け出すまで放さないぞ」 「ち、違います・・・。その、む、胸が」 「胸が?」 「胸が・・・、苦しい・・・です」 「は?苦し、い・・・・・・あ。あああああっ、いやこれは違うんだ、ごめんっ!!今離すから!!」 あまりの言動にやっと気が付いた俺は、バッ、と手を紫苑の胸から離した。しかし、女の胸というのは意外と柔らかいものだな。ってなに考えている、俺!? 「話を戻すぞ。お前の首元に光っているは、なんだ?」 「・・・これについては、私もさっき気が付いたばかりだから、何とも言えない。ごめんなさい」 「いや、さっき気が付いたなら仕方がない。しかし、はどうも妙な紋様だな」 「はい・・・」 しかし何なんだ、この胸騒ぎは。こんな、を強調した紋様なんて、一度もみたことがない。だが、この紋様、どこかでみたことがある気が・・・。 この魔族界で最強と云われているこの俺でさえも、これが何なのか・・・。 「うっ・・・んぁ、あああっ!!体が・・・、あ・・・あつ、い・・・」 紫苑が突然、叫び声を発した。首元の紋様が強く光っている。これは放置すると拙いな。 「た、たす・・・け、て」 くっ、このままでは・・・!!応急処置はどうすれば良いのか? 「・・・・・・はっ!紫苑、これは極めて低い確率だが、お前の体を元に戻せるかもしれない・・・!!」
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