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「なんだ、この体勢でもうお手上げっていうのか?俺は、曝け出すまで放さないぞ」
「ち、違います・・・。その、む、胸が」
「胸が?」
「胸が・・・、苦しい・・・です」
「は?苦し、い・・・・・・あ。あああああっ、いやこれは違うんだ、ごめんっ!!今離すから!!」
あまりの言動にやっと気が付いた俺は、バッ、と手を紫苑の胸から離した。しかし、女の胸というのは意外と柔らかいものだな。ってなに考えている、俺!?
「話を戻すぞ。お前の首元に光っているそれは、なんだ?」
「・・・これについては、私もさっき気が付いたばかりだから、何とも言えない。ごめんなさい」
「いや、さっき気が付いたなら仕方がない。しかし、それはどうも妙な紋様だな」
「はい・・・」
しかし何なんだ、この胸騒ぎは。こんな、姫を強調した紋様なんて、一度もみたことがない。だが、この紋様、どこかでみたことがある気が・・・。
この魔族界で最強と云われているこの俺でさえも、これが何なのか・・・。
「うっ・・・んぁ、あああっ!!体が・・・、あ・・・あつ、い・・・」
紫苑が突然、叫び声を発した。首元の紋様が強く光っている。これは放置すると拙いな。
「た、たす・・・け、て」
くっ、このままでは・・・!!応急処置はどうすれば良いのか?
「・・・・・・はっ!紫苑、これは極めて低い確率だが、お前の体を元に戻せるかもしれない・・・!!」
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