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「今の攻撃は、−20点。君は先生に対して、わざと当てたでしょう?其処さえ直してくれれば大分優等生になれるよ」
「ははっ。威勢がいいなせんせー。だったらこれはどうだっ!!コール!光線サイドβ!!」
サイドβ。攻撃を替えた?
「ほう。さっきとはまた格が違うな。これはこれで面白くなってきた。だが、無駄なことだ――」
「どうかな――、β!」
白崎くんの呼び掛けに応じて、レーザーが急に無数の光線に増えた。
「これは、コールサイドβ――。そうか、やはり君は排除しないとな」
「っつ!!」
白崎くんが急に止まった。否、先生の手によって世界の時間が止まった。私は動けると判った。
そして先生は、掌を白崎くんの前に翳すと魔法を唱えた。
「コール。『聖剣魔』!!」
掌から出てきたのは聖剣であろう剣だ。しかし一つだけ違う点があった。魔の力が取り込まれていたのだ。
おかしい。何故元聖騎士教会である先生が、魔の力を取り込んでいるのだろうか。
「コール」
!!
グサッ!!!
嫌な音がした。白崎くんのお腹に聖剣魔が突き刺さっていた。彼の体から大量の血が噴き出した。
「ゴ・・・ファアっ・・・!」
「白崎くん――っ、きゃあっ!?」
血という血が噴き出した彼の元へ行こうとしたが、当然それを許す輩が居る訳もなく―――。
先生によって足止めを喰らってしまったのだ。
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