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ひんやりとしていた。吸血鬼は太陽の光を浴びないから肌が白いと、昔本で読んだことがある。
そして恐ろしい事に、彼の手はホックの所まで遣ってきた。
「――ふう。貴女様の血は極上でした。いえ、極上では足りませんかね。貴方の血は美味でした、の方が好いでしょう?」
ゾッとした。
本当に薄気味悪い。果たして神の血はそこまでにも甘いとか美味しいとか、グルメリポーターみたいにバンバン言える程なのか。
いやはや、これは最早唯のグルメリポーターでは無い。三星シェフも喉から手が出る程の味とコメントしてるようなものだ。
・・・・・・考えたけど今どきの女子高生が謂うことじゃない、決して。
「――抑々、貴女様が『生まれ変わる』なんて決めたこと自体からこの世界は狂ったんですよ」
「生まれ変わる、・・・転生のこと?」
「そう謂ったほうが解り易いでしょうねー」
パチンッ!
ホックが取れた、からのブラがスルッと中から出てきた。詰まり、私の服の中がどうなっているのか、肌が見え見えだと――。それどころか、見えてはいけない部分が露わになっている。
ズシッと胸が一気に重みを増した。
―――ように感じた、はず。
けれど、胸が熱く鳴っている・・・・・・。
ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ。
打つごとに段々熱くなり過ぎていて、締付けられている感覚が覚えてきた。
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