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「しょ……くん」  ハアハアと荒い息をしながら、蕩けた声で愛理に呼ばれ、身を起こした翔は、親指の腹をすべらせ濡れた唇を拭う。  そして、呼吸のために上下している愛理の胸を柔やわと揉み上げる。   胸の先端の果実は硬く立ち上がり、軽く触れただけでも、高みに昇りつめたばかりで敏感になった愛理の体は、ピクリと反応してしまう。 「あ……ふぁ……しょ……」  気持ちいいのにもっと欲しくなっている。  みだらになった体を持て余すように愛理は身をよじらせ、自分を見下ろす翔へ手を伸ばす。   「おね……がい。もう、しょうくん……に入れてほしい」  愛理に自分をねだられた翔は、今にも泣きそうな顔で微笑む。 「愛理さん、大好きだよ」 「わたしも……すき」  愛理の腰に手を添えた翔は、濡れそぼった部分にそれをあてがい、ゆっくりと腰を進める。その間にも愛理の唇に何度もキスをして、愛理を溶かしていく。  腕の中にいる愛理が甘い息を吐きながら、自分を受け入れてくれる。それだけで、達してしまいそうな高揚感が押し寄せる。  好きな人とひとつになる。  それは、翔にとって奇跡のような出来事だった。     ──うれしすぎて、このまま一緒に溶けてしまいたい。もう、誰にも渡したくない。        
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