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恐怖の体験
上靴を履いていることなんて気にしないで走り続けていると、出口の正門が見えてきました。
すると―――、
月輝「うわっ⁉」
海夜「どうしたの⁉」
気づくと月輝が足をひねってこけてしまっていたのです。
私は月輝のことを助けようと、戻ろうとしましたが、ベートーヴェンがこっちに近づいて来ました。
助けるか逃げるかの判断で私は迷わず、『助ける』を選択しました。
月輝「なんでこっちに来てるの⁉海夜!早く逃げて!」
衝撃的な言葉に驚きながら、月輝の腕を掴もうとしました。
『ドンッ‼』
海夜「何するの⁉びっくりしたじゃん!」
私は口調を強めて言いました。なぜなら、月輝が私のことを押してきたからです!
月輝「いいから逃げてってば‼!どうせ逃げようとしても足が痛くて走るどころか歩けないんだよ!だから逃げて‼‼」
まるで喧嘩のように言い合っていました。その間にもベートーヴェンは近づいてきます。
私は月輝の言う通り逃げることも良いかもしれない、どこかそう思っている心もありました。でもこのまま月輝を放って置くことはできない!そう思い、上着やズボンやのポケットの中に入っているものを漁っては、ベートーヴェンに投げつけて、少しでも邪魔をしようとしました。
すると、
ベートーヴェン「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼‼‼」
そんな叫び声と共に、ベートーヴェンは消えていました。
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