1#南の国のクロウサギへの憧れの道

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
 「あれぇ・・・?」  野良のネザーランドドワーフウサギのなのは、夢の中。  「ここはどこだろう・・・」  夢の中を彷徨うあかりは、果ての無い密林の暗闇の中を走り回っていた。  「何処?ここは何処なのよぉーーーー!!」  走っても走っても、鬱蒼とした原生林の密林だらけ。  ネザーランドドワーフウサギのあかりは、もう方向感覚を失いかけていた。  ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!ざっ!  なのの足音だけが、密林に響き渡っていた。  「何処なの?何処なの?何処なの?何処なの?ここは、何処なのよぉーーーーーー!!」  焦ったネザーランドドワーフウサギのなのは、段々心が取り乱して半べそをかいた。  「誰かぁーーーーーー!!居るのぉーーーーー!!ここは何処なのよぉーーーーーー!!」  ざっ!  一瞬、ネザーランドドワーフウサギのなのの目の前に黒い影が過り、長い耳に黒の影の足音を捕らえた。  「き、君は・・・もしかしたら?!?」  あかりは、恐る恐るこっちを向いて見詰める黒い影に話しかけてみた。  「あれ?ウサギ?」  「うん。そうだよ。」  「ふーん。私、私・・・私はあなたになりたくて・・・」  ・・・・・・  「・・・はっ!!」  ここで、ネザーランドドワーフウサギのなのは目を覚ました。  「夢・・・って?あれ?」  ネザーランドドワーフウサギのなのは、辺りを見回して今自分の置かれている立場にビックリ仰天した。  「と、私・・・トラックの荷台ぃぃぃーー?!」
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!