46人が本棚に入れています
本棚に追加
「それじゃあ、返してあげなきゃな!」うっくんは腕組みして言いました。
「この辺に置いておけば分かるんじゃない?」
ヒメちゃんは教室の真ん中あたりを、トントンたたきました。
「うーん、だれかにけとばされないかな?」
ひーちゃんは首をかしげました。
「よし! ぼくたちでハナ先生の机に届けてあげよう!」
うっくんが「えいえいおー」と手を振りあげました。
うっくんは指輪を拾おうとしましたが、ウサギの人形の手は、小さな物をつかむのには向いていません。
「うーん、うーん」
「ぼくにまかせて!」
ひーちゃんがペロ~ンと長い舌をのばしました! 指輪はフェルトで出来た赤いベロにくっつくと、ひーちゃんの口にパクリと入りました。
イラスト:ハナ様
「やったね!」
3匹はとことこ行進して、ハナ先生の机の下にやってきました。
3匹はかわるがわる得意のジャンプで、ぴょんぴょん飛び上がりましたが、届きません。
「とどかないね」
最初のコメントを投稿しよう!