45人が本棚に入れています
本棚に追加
「っ痛…!ぅあ…?」
目を覚ませば寝室で、起き上がればベッドの上には大人の玩具が散乱していてここが自分の家では無い事に気付く。
頭に触れれば包帯が巻かれていて、風呂場で頭を打った事を思い出す。服も脱がされていてふと窓の方を見れば窓の外は暗く、もう夜だとわかる。
「起きたか」
「これ…してくれたのか…?」
「飯作れ」
「は?」
「飯作れって言ってんの聞こえねーの?」
服を着ているあの男が歩み寄ってきたかと思えば鎖を掴んだかと思えば引っ張ると俺が引っ張られ、首に鎖が繋がってるのだと気付いた。
「お、俺いつもレトルトやコンビニ弁当でその…」
無言でスマホを見せられたが、そこには俺がガムをポケットへ入れている様子が動画で取られていて息が詰まった。
「で?」
「つ、作ればいいんだろ…」
「作ればいい??」
「作らせてください!お願いします…」
「最初からそう言えよ」
スマホをポケットにしまい俺から離れて部屋から出てゆき、俺は立ち上がりベッドから降りて台所へ向かう。冷蔵庫には酒が多く入っていて、食材と呼べるものは少ない。
だがそもそもレパートリーの無い俺には関係なかった。スクランブルエッグとかぐらいなら作れるが、それで大丈夫だろうか?っつかそれしか作れないし…
最初のコメントを投稿しよう!