44人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
雑用ばかりやらされ、俺は召使いにでもなったかのような気分になる。風呂の用意とかカップラーメンの湯沸かしとか、自分でやれよって思う。思うけれど…まだ反抗出来ない。
そんな日が数日続けば、昼食にカップラーメンを食べればストックが無くなり男は舌打ちをしながら俺を見てくる。
「買ってこい」
「はぁ!?無理に決まってんだろ!別の容疑で逮捕されるぞ!」
「チッ、面倒くせぇ…」
服を取りに行ったかと思えば投げられ、それを見て言葉を失う。メイド服じゃねーか!!!
「行くのか行かねーのか」
壁ドンされて俺は何度も頷いた。急いで着てみたが、当たり前だが胸にめちゃくちゃスペース余ってる。
パンツは無いか聞こうとしたら茶の長い髪のカツラを被せられ財布を渡され締め出されてしまう。財布を握りながら足元を見れば素足で、しゃがんで足を撫でていたがこうしていても仕方ないのでコンビニへ向かう。
客や店員にジロジロ見られているが、とりあえず似たようなカップラーメンを数個買って足早に帰る。アスファルトがめちゃくちゃ熱い…
なんとか帰ってインターホンを鳴らしても出てくる気配がない。そのまま玄関先でしゃがんで待ってどれくらい時間が経っただろう…やっと扉が開いて男に見下ろされている。
「早く入れよ」
「あ、あぁ」
立ち上がった瞬間目まいがして倒れかけたが男は受け止めてくれて、姫抱きをして浴室へ連れて行かれて降ろされたかと思えば財布と買ってきたものを奪われシャワーで冷水をかけられる。
最初のコメントを投稿しよう!