王様

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王様は贅沢ばかりしていたので、国のお金はどんどん無くなっていきます。 そして国民は貧しくなっていきました。 でも王様はそんな国民の事より、美しいものが欲しくて欲しくて仕方ありません。 ある日、隣の国の鉱山から沢山の宝石が出たという噂を聞きました。 王様はその鉱山が欲しくなりました。 でも国はお金では買えません。そもそもこの国にはお金はありません。 王様は思いました。欲しいなら奪えばいいのだと。お金を出さなくても国中の男を戦わせればいいだけの事だと。 戦争が始まりました。 国中の男が戦争に行かされました。 若者だけではありません。老人も少年だっていました。 寒い冬が始まり湖に氷が張り、湖に住んでいる魚が見えなくなる程氷が厚みを増す寒さの中、国民達は戦いました。 国の為。 王様の為にと。 湖の厚い氷が溶けだし、暖かな風が吹く頃に戦争はやっと終わりました。 王様の国が勝利しました。 戦争のせいで大量の血が流れ、多くの人の命が奪われました。そしてたくさんの人が傷つき涙を流しました。 でも王様は高らかに笑いました。 美しい宝石が取れる鉱山を手に入れる事が出来たからです。
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