音音恋 丞 3

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音音のスケジュール調整なのに 音音本人は抜きで 男だけでスケジュールを確認していく。 お姉様方と音音奏 そして琴さんは 食事の後のデザートタイムに入ってる。 奏は綾香さんと風呂に入り ご機嫌で 姉さんは 「何で綾香なのよ! 私が一緒に入ろうと思ってたのに!」 と怒ってはいるが笑ってる。 まだライブも決まっていないし 決まっていたのは katobanのテレビ出演の数本。 ダンスシューズもヒールだし やはり無理か?と 妊娠初期だから体型は変わらないが クルクル回ったりジャンプもあるし、と 尚人さんも 音音は今年はデスクワークに回す方がいいと言った。 音音の大っきらいな仕事か… 文句言いそう… 「NENEのファンがけっこういるんだよな。 踊らせないけどステージでなにかさせたいんだけど なにかないか?」 尚人さん… デスクワークって言ったばかりでしょ… 「そういえば ライアーハープをやるか?って 話はしたことありましたよ。 あんまり目立つ楽器ではないけど 尚人さんのバラードの合間にどうかな?って言ってて やるなら教えるつもりだったんだけど。」 「ライアーハープ?」 「簡単な方は音域は少ないし 半音も無いけど 音はきれいですよ。」 「おふくろ弾いてたよな?」 「そうか じゃやらせよう。 丞 無理しない程度に教え込んで。 失敗したらネタにするから 気にしないでいいぞ。」 俺は気にしないけど 音音が気にするんじゃ? 楽器部屋から持ってこないとだな。 ライアーハープを持ってきたその日 音音は早くも出来ないと言った… まだ弦も触らないうちに… 「大丈夫だって。 ギターできるだろ?」 「出来ないよ!」 「触りもしないでか? 訳言ってみ?」 一瞬 戸惑い口を開く。 「弦がいっぱいだから…」 ぷっ!と吹き出した俺を ジトッと見る。 そういうことか… そういやギターのチューニングも怖くて 付き合ってからは 俺がやってたもんな。 確かに少ないライアーハープでも ギターの倍以上あるもんな。 それも全部金属弦だし。   「慣れるまで俺がやるから。 弾くだけ弾いて。」 でも ギターもそうだけど 本番前は絶対しないとだめだけどな… 今は言わないでおこう。 それでも教えたら教えたなりに一生懸命暇があれば弾いていた。 繊細な音はお腹の子供達に響いているだろうし 音音が弾き始めると 奏も側に行く。 でも ときたま… 「ママ 音違ってるよ?」 と突っ込まれてるけど…
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