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二人の絆
七海は今夏生と2人のペアの物が欲しくて手づくりをしていた。
足首にするためのアクセサリー、銀を薄く叩いて細くし表面に兎のイラストと2人のイニシャルをデザイン化した物を並べた、輪っかの繋ぎ目には小さなプレートを2枚付けそこには2人の初めての日の日付と、胸の花びらの数14と12を彫り込んだ。
自分用には革を薄く鞣なめして同じようにした物を作った
どちらも気に入っている、早く夏生に見せたかった
2人は初めての夜お互いが今どこにいるかがわかる様にアプリを入れていた、全国を仕事で回ってても常に何処にいるかの確認と意外と近くにいる事があるかもしれないと思ったからである。
そんな日か本当に来た、その日2人は違う都市での仕事だったがホテルの場所は意外と近くだった、夏生はすぐに電話をした。
「今から行くから待ってて」
「ダメだお前は目立つから動くな、俺が行く」
七海はそう言うとすぐに髪を下ろし地味なジャケットを着た、するとまるで普通のおっさんに見える。
我ながら鏡を見て笑った。
すぐにホテルの裏口から出てタクシーに乗ると夏生のいるホテルへと向かう、部屋では夏生がアプリを見ながら待っていて、ホテルへ着くとすぐにドアを開けた夏生は七海の顔を見るなり笑った。
「お前ほんと普通のサラリーマンだな」
「あぁ!お前はかっこいいけど、俺は普通のおっさんだよ」
「そんな七海が俺は大好きだ」
夏生は七海を抱きしめてキスの雨を降らせた。
七海はすぐに手づくりのプレゼントを出して夏生に渡した、手作りのそれは夏生の足首にピッタリだった。
夏生は喜んでこれ腕にもいいな!
七海も自分のものを見せた。
夏生はそれも欲しいと言い出した。
それを一緒につけたい!
七海は同じものを作ると約束をした。
「俺もお前に何かペアのもの贈りたい」
「ブランド物とかはダメだからな、何かいいペアのものを探して贈って!待ってるから楽しみにしてる」
今はまだ何の力もない二人!
待ってろ七海、俺は必ず力をつけてお前を守る、そして俺たち2人の関係を誰にも邪魔されない存在になる!
お互いを信じいつか一緒に住める日を夢見て羽ばたいた。
完
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