怪しい記事

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2人は一日中色々な話をした、何したいとかどこ行きたいとかたわいない話をする、そばにいて触れ合って一緒に居るだけで幸せだった。 ふざけてキスをして抱き合ってキスをして……そうやって1日過ごした。 2人の始めての秘密の休みは充分に満足だった。 帰って仕事に忙殺する日が続いた、それでも電話もメールも欠かさなかった。 その日夏生はホテルで朝食をとるためにラウンジへ来た。 そこにあった写真週刊誌に視線が引き付けられた。 手に取ってページを捲ると見開きに七海が女性と並んで歩く写真だった、大人の綺麗な女性と見つめ合い微笑む七海、肩を抱いた写真もあった。 夏生の胸に不安が膨らんだ、食事も忘れて部屋に戻った時手が震えて頭の中はグルグルと妄想が駆け巡っていく。 あの日女性と付き合った事はないって七海は言った! 俺が初めて本気に好きになった人だとそう言った! 胸はドキドキと鼓動を早めガダガタ震えて泣き出しそうになった時、自分で言ったことを思い出した。 そうだ、なんかあったら必ず本人に確認しょう!そう言ったのは自分だった 夏生はすぐに電話をした。 「七海……写真見たんだけど、あれ誰か教えて」 「夏生!俺お前に嘘は言ってない、好きになったのはお前が初めてだって言ったろう!あれは姉だよ、ドラマの前に結婚した。その時の写真だと思う今度姉貴にも合わせるから安心しろ!じゃ俺仕事行ってくる」 夏生はヘナヘナとその場に座り込んだ、さっきまでの焦りと不安は一気に霧散した。 電話して良かった………そう思った。 その頃七海もあの写真を見て夏生が電話してきたことが嬉しかった。 勝手に勘違いしてヤキモチ妬いたりしなくて良かったと安堵した。
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