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第14話狙われる少女
「どうやったら、私の世界に戻れるんだろ・・・」
「里奈!!起きたの?」と里奈のお母さんが呼んでいる。
「起きたよぉ。・・・やっぱり、これかな。」と私は、里奈がつけている狐のネックレスを見る。狐の顔にペンで、バツマークがついている。なんだか不気味だ。
「お母さん。このネックレス何?」
「え?それは、私達、一族がつけてるネックレスじゃない。ほら、私もつけてるわよ。」と私はそのお母さんのネックレスを見る。やはり、バツマークがついている。
「一族?」
「・・・もしかして、里奈・・・。暗証番号を言いなさい。里奈」
「え、・・・と。わか、・・・分からない。」と私が言うと、里奈のお母さんが電話をかける。
「@#1234よ。・・・そうよ。娘が。・・・分かったわ。・・・なるべく早くでお願い」嫌な予感がする。すると、里奈のお母さんがこちらを振り向き、すばやく、私の腕と足を縄で拘束しようとする。それに私は、気づき、お母さんの顔をキックする。だが、お母さんが、私の足をつかみ、床に叩きつける。
「いったぁぁ!!」
「この化け物が!里奈の体から出なさい!!」と、言うと、お母さんは、私を拘束した。
「どうして、拘束するの?なぜ私を化け物だと思うの?」
「・・・分からないの?あの戦いで私の娘は、命を落とした。なのに、あなたはっ!のうのうと生きてるっ!おかしいと思わないの?」
「娘?里奈がいるけど」
「里奈の姉のことよ!」
「姉・・・」
「ふん。分からないふりをしているのね。まぁ、いいわ。じきにあなたは、私達一族に牢屋に入れられるんだから。」
「牢屋・・・」
キキィ
車の音がした。
「ねぇ!ネル!いるの?!」
「チッ!あんたの仲間が来たようね。」と里奈のお母さんが戦闘態勢に入る。
「誰だか、知らないけど、ネルは私です!助けて!」
「ちょっと待ってろ!すぐ行く!」
「チッ!私、一人じゃ戦えない・・・化け物!よく聞きなさい。今日は、見逃してやるわ!」と言うと、お母さんは、逃げていった。
「た、助かったぁ」
ガチャ
ドアが開く音がする。
「ネルぅ!だいじょぶ?生きてる?」と小さい少年が出てくる。そして、少女が二人出てくる。
「えと、誰だか知らないけど、ありがとう!」と言うと、その人達が困惑する。
「里奈?」と驚いている。
「里奈じゃないです!ネルです!あの。縄ほどいてくれませんか?」と言うと、少女が「なるほどね。」とつぶやいて、縄をほどいてくれた。そして
、他の二人と、ごにょごにょと話し始めた。
「そういうことか…おれの名前は、ラフォタだ。」と少年が言う。15歳ぐらいで、茶色の髪で、目がオレンジ色である。
「ぼっ!僕っ!ワユって言います!」と15歳ぐらいの女の子が言う。髪は、白色で、目は水色である。
「・・・私はラカリ」と14歳ぐらいの緑の髪を少し短くしている金色の目をした女の子が言う。
「えーと、私、ネルです・・・あなたたち誰ですか?もしかして、私の知り合い?」
「ま、そんな感じ、幼なじみよ」とラカリ。
「それより、この状況、説明してくれますか?」
「いいけど、大事な事は、あの方に口止めされてるから、言えないけど、いいわよ」
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