第16話異世界巡り旅(前編)

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第16話異世界巡り旅(前編)

ある朝の事。 「あ、心愛様。どうしたんです?そんなボーっとして。」と召使いのリンカ。 「いい事考えたわ!ネル!異世界巡りの旅をしましょう!」と朝食を食べていた頃、いきなり、椅子から立ち上がり、キラキラな目で、私を見てくる心愛様。 「・・・え、大丈夫です。」 「分かったわ!ネル・・・じゃあ行きましょ!」 「そういう意味の大丈夫じゃないです・・」 と、無理やり、異世界に行くことなった私だった。 他に行くメンバーは、リンカ、ラコさん、サラさんだった。ちなみに、ラコさんとサラさんは、護衛部隊の人らしい。 「というか、どうやって行くんですか?」と私。 「聖女の力で荷車にちょっと魔法をかければ、勝手に異世界に行く仕組みよ!異世界に行くのに3日、かかるわ!」 「そんなにかかるんですねぇ。僕、初めて知りましたよ。」とサラさん。 「ただ、私は!何があっても、心愛様を守ります!」とラコさん。ちょっとうるさい。 「ほへぇ。というか、この〔ぽてとちっぷす〕美味しいですねぇ。皆さんも食べます?」とリンカ。 「あー僕、それ嫌いですねぇ。」とサラさん。 「ほええー!美味しいのに、もぐもぐ」とリンカ。 「コホン!私も食べてみたいです!」とラコさん。 「いいですよぉ。どうぞ」とラコさんに手渡しするリンカ。 「ふふん。みんな、仲良くなっているわね〜ネルも何かしゃべりなさ・・ってええ!ね、ネルー!」 「・・・何ですか?」 「え、ネル。何してるのよ。何で、杖出して、私の、聖女魔法を・・・上書きしてるのよ!」 「え、3日もかかるのは、嫌なので、1日に変えようかと。」 「・・・まぁ、いいけど、皆と仲良くしなさいよ!」 「ラコさんって、剣士なんですか?」と私。 「そうだ!女の剣士は珍しくてだな、私は、憧れていてな、ただ、両親は、そう思わなかったようだ。まぁ、こんな、女子旅に誘われてとても嬉しいんだ。私は、友がサラしかいなくてな。」ととても嬉しそうに言うラコ。 「ちょっとー、私の話、聞いてるー?」と少々、怒る心愛様だった。 「聞いてますよ。・・・あ、あとで、お話があります。」 「あ、そう。分かったわ。」と心愛様。 「あ、ちょっとラコさん!髪がほどけてますよー!せっかく髪をいつも結んであげてるのにーもぅ」と言いながら、ラコの髪を結んであげるサラさん。 「保護者みたいな、感じですねぇ。」とリンカ。 「あら、もう夕日が見えますわ。夜ご飯を作らないとですわ。」 「え、店で食べるんじゃないんですか。」とサラさん。 「そんなわけないじゃない!!みんなで作りましょ!んーどうしましょ。あ、カレーだわ!カレーがいいわ!リンカ!カレーの材料を出して!」 「わっ!かりました!〔かれー〕ですね!」と言いつつ、とても大きいリュックから、〔かれー〕の材料を出す。 「みんなで、作りましょ!あ、ラコは、休んでもいいわよ。片腕が痛いでしょ。」 「ありがとうございます。お言葉に甘えて、しばし、休憩させていただきます。」よく見ると、ラコは、片腕を怪我をしていた。 そのあと、皆で、〔かれー〕を作った。 「おいしいですね〜もぐもぐ!」とリンカが美味しそうに食べる。 「リンカさんって、食べ物が好きなんですね〜。私は、アレルギーが多くて」とサラさん。 「ほぇーそうなんですか、もぐもぐ」とリンカ。 「食べながら、しゃべると、喉につまりますよ。心愛様。ナプキンをどうぞです。」と私。 「ありがとう。ネル。枕投げしましょ。」 「は?」 「みんなで、枕投げ大会しましょう!」 「ラコさん。やりますー?」とサラさん。 「うーん・・・やります!」とラコさん。 「じゃあ、私も、もぐもぐ!もぐぐっ!」と食べながら、しゃべるリンカ。 「そうね、!じゃあ、皿洗いしてからしましょ。」 「じゃあ、私、やりますよ」と私。 「ありがとう。じゃあ、お願いね。」 「終わりましたよ。」 「早すぎ!すごいわね。さすが魔女!」 「ネルさんは、魔女なのか!すごいな!」とラコさん。 「すごいですね。確か、魔女って、3人しかいないんですよね〜」とサラさん。 「あ、ネル。枕投げが終わったら、お話ししましょうね。」 数分後_ 「きゃ!何するのよ!せいやっー!!」 「おらぁぁぁあぁあ!ほぇ?痛!」 「おりゃあああぁあぁぁ!魔法を使えば、ちょちょいのちょいですっ!」 「ずるいぞ!ネルさん!ほっ!はっ!」 「避けるのうますぎないですか!ラコさんっ!」 そして、決勝戦_私vsラコさん。 「おりゃあぁぁああと見せかけてっ・・・てりゃ!」と私が投げたものの、避けられる。 「・・・ヨイショと。これで、私の勝ちだな。」とラコさんが素早い手の動きで、上に何かを投げる。 「?何でそう思うんですか?私の勝ちですよ、きっと。」そして、ラコさんが上に投げた物(枕)が真っ直ぐに私の頭では、なく、軌道を無理やりかえて、(魔法で)ラコさんの油断しているお腹にぶつける。 「おっと!この戦い、勝利したのは、ネルさんです!」とノリノリのリンカなのであった。 その後、皆が寝たのを確認して、心愛様を呼び出した。 「心愛様。夜遅くにすみません。話したい事があって、」 「そう。それで、どうしたの?」 そして、私は、あの棺の夢を話すのだった。 「ふんふん。そうね。それは、私でも分からないわ。でも、心当たりは、あってね。そのワユって子と、ラカリ。二人は、天使なんじゃないかしら。」 「へ?天使?」 「ええ、私は、この世界の文書は、全て読み尽くしてるの。その中に、という本があってね。天使と人間の戦いの話なんだけど、そこに、ワユという天使、ラカリという天使がのっているのだけど、それは、今から約100年前の話なの。そして、もっと不思議なのはね、ラカリは、姉、ワユを守るために弓矢に射貫かれて死んだと書いてあるの。」 「でも、ちゃんと会話しましたよ。」 「もしかしたら、ただの夢かもしれないわよ。」 「・・・その本ってどこにありますか?」 「もうないわ。国中の政府が燃やした。・・・ただ持っている人がいるの。私の知り合いに。・・・会って見る?」 「会いたいです!」 「じゃあ、行きましょ!その人、今、香川県にいるの!・・・はっ!早く寝ないとお肌が荒れちゃう!」 その後、私は、寝ようとしたが、あまり、眠れなかった。
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