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第3話出会いと別れと
どうしようか。魔法を使って、逃げるのもいいが、あんまり、魔力の消費は、したくないが、死にたくもない。
「ガルルルッ」と魔獣がこちらにおそいかかろうとした瞬間。
スパッ
「大丈夫か?おじょーさん?」と若い女の人が、こちらをみている。大丈夫なわけないだろうなとは、思わないのか。
「・・・・大丈夫ですけど」と少々、ふてくされた私である。
「親は?帰るところは?」
「・・・」
「はぁ。ちゃんと答えてくれないと、こっちが困るんですけど〜?」
「私は、旅人なので、失礼しましたでは、さよなら」と立ち去ろうとした私の肩をその人は、つかんだ。
「!危ない。離して!!!!」と私はとっさに叫んだ。
「?!・・・な、なんだこ、れ」とその人は、驚いていた。
「はぁ。だから・・・ホントに・・はぁ」と私はついついため息が出てしまった。その人が驚いたのには無理もない。私は、魔獣を近寄らせないために、体を掴まれたり、噛まれたら、木の根っこが、それに巻きつくという魔法をかけていた。とりあえず、魔法の解除をした。まぁでも、これは、私の不注意だ。謝らないと。
「ご、あのごめ・・・ン、な・・、さ」と私がしどろもどろになりながら、小声で謝ろうとしていると
「すげぇすげぇ!!もしかして、魔女なのか!すげーー!」とその人は、興奮している。
「・・・あなたの名前は?」
「ん?俺はぁ、ラノって言うんだ!一応、女!」
「・・・そう。私は、・・・ネ・・ル」
「ん???何て?全然、聞こえなかったんだけど」
「私は、ネル」
「何で、そんな顔赤いの?あっ!もしや恥ずかしがり屋さんなのか?!」
「そうだけど・・・それが何ッ!」
「お前、可愛いなぁ〜」とりあえず、ラノさんの頭に思いっきり魔法で作った水をかけた。
「そうだ!俺の仲間を紹介してやるよ!ネル!」
ラノは、普通に水をよけた。めっちゃむかつく。
「仲間?」
「おぅ!キザ男だ!」
「は?なにいってんの、!」
「行くぞー!!」ラノは、私の手を無理やり引っ張った。痛い。
それから、数分後、どこかの街についた。綺麗な飾り物がいっぱい。そして、私は、見つけた。可愛いタオルがあった。私は、そのタオルに惹かれた。
とても、欲しい。だけど、私は、お金を持っていない。バイトしようとすると、必ず、誰かがオッドアイに気づくからだ。そして、私は、いじめられる。きっと。この人、ラノも。今は、普通だけど、オッドアイだと分かったら、私のことが嫌いになるんだろうな。
「・・・ん?お前、それ欲しいの?」
「あ、え?」
「買ってやるよ、どうせ金ないだろ?」
「・・・え、でも、」
「遠慮するなよ〜。ちょっと待ってな。」
「・・・・・大丈夫だから。買わなくていいよ」
「でもさっ」
「大丈夫だから、そのきざお?の所に行こう」
「・・・おぅ。・・・こっちだ。」
「・・・・・・ありがと。」私は、ラノの服の端っこをぎゅっと握った。
「・・・・どういたしまして。」ラノは、微笑んでくれた。
そして、数分後。あきらかにヤバそうなバーに着いた。
「・・あえと・・・ここ?」
「おぅ!ここだ!」
そして、バーのドアを開けた。
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