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冬の終わりと春の訪れを告げる3月。
世間一般の学校では、受験も終わり全国的に卒業式が行われている。
そんな季節の狭間の中、僕等の研究チームは遂に全プログラムを書き終え、とうとう次の段階へ突入する事となった。よいよ、ロックオンリベレーターのテスト機に完成したデータを実装するのだ。
パソコン上の仮想リベレーターは問題無く動作をしていたが、実際の3次元のこの世界で、仮想マシンと同じ動きが出来るか? その確認をするのだ。もし、誤差が生じた場合、そこの数値の微調整が必要で、またロックオンリベレーター自体も、ロボット開発部署の製造した部品と交換する事で、より高性能化を図るというものだ。
メインパーツから新パーツへ載せ替える事によって、より形は人へと近付く。しかし問題はどんなに曲線の有るパーツに変更しても、部品は金属で出来ている。そのままでは、硬いと言うイメージはどうしてもぬぐい去る事は出来ない。
そこで、有名な造形師の居る会社へボディーパーツの皮膚になる部分のデザインを委託するらしい。本プロジェクトの内容まで知らされて居ないが、向こうも向こうで大量受注になるとの事で即決だったらしい。
━━でも、一体何処の会社に政府は委託したんだ?
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