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待ちに待った運動テストがよいよ始まる。実装したプログラムで何処までシュミレーション通りに動くかだ。まだ見た目は相変わらずロボットであり、金属が剥き出しなのだが、どういった技術を使ってるのかは分からないが、一切電線やケーブル類が露出してない造りになっているのは凄い。
まあ、俺は元々機械専門じゃないからどの道訊いても分からないだろうが。
「じゃあ、動かしてみますね」
俺たちは見ているだけなのだが、室内は異様な程緊張が走っていた。まるで自分達の子供がこれから歩くのを見守るかのように。
「立った!?」
「スゲーー、生の目でロボットが独りで立ち上がるの初めて見た」
「ああ・・・・・・」
「案外静か何ですね」
「そうだな」
「俺何かよ、お前らと違ってスーパーロボットの世代で育って来たじゃん。こう言う仕事やる前でもさ、俺は人間サイズじゃ無くって、デッカイ奴を作るんだって思ってたけどさ、こうやって目の前で見るといいもんだな」
「そうですね、手塚さん」
「スーパーロボットって?使徒と戦ってた奴ですか?」
「ちゃうちゃう、それはまだ新しいやっちゃ。変身して金色のデッカイハンマーとかヘブンアンドヘルに決まっとんがな」
「どちらも不正解だ。鮫、こう聞くとお前もまだまだ若いな。俺の子どもの頃はな、変身しないんだ。ペイルダーオン何っつてな、口から光線を吐く無敵のヒーローなんだよ」
「ああ、分かった。宇宙世紀とかって言う沢山の戦闘兵器が戦う奴ですよね」
「残念、それもハズレだ白川」
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