28. launch.py

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 主任が切れた!?  俺や古株のメンバーは主任と色々と話し合ってるから分かっては居るが、このプロジェクトを彼女が推したのもこの国をもう一度世界に注目させたい思いがあった。国から研究を任されてはいたが、このプロジェクトが発足する以前は色んな国に苦汁を舐めさせられ、彼女を始め初期のメンバーは皆惨めな思いをして来たのだ。  特に近隣諸国の目まぐるしい近代化の波に次々と色んな我が国の企業は合弁化と言う名目で吸収されて行った。人によっては技術を盗まれたと叫ぶ者は居るが、主任曰くそれは何処の国もやってるとの事で、僕らが知らない特に昭和の時代なんかは積極的にアメリカの技術を盗んだと言う事だ。何処の企業とは直接は言わなかったが、某企業は車をアメリカの会社から車を何台も購入し、バラバラにしては組み立て直しを繰り返し、徹底的に構造を学んだと言う話だ。  一見、聞こえは学んだ様に聞こえるが、その実は技術をそうやって盗んだのが正解と彼女は言っていた。それと同じ様に近隣諸国も盗んで学び発展して行ったので、文句は言えないと真顔で言っていた。それに残念な事に技術力はもうとっくに追い越されており、今度はこちらが彼等から技術を盗む番だとも言っていた。  一番彼女の台詞で印象に残ったのは、『盗む事で世界の技術は発展して行った。盗む事は必ずしも悪い事では無い』だった。
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