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お父さんがぷにぷに戦隊ひっぷーをしまってから僕たちは近くの神社まで歩いていく。この神社は結構大きな神社でお盆とかお正月以外にも出店とかがある。宵宮のときもここの神社だ。
「そう言えば、ぷにぷに戦隊ひっぷーで思い出したけど、最近親父、ひっぷーって叫ばなくなったよな? 翡翠が女体化はじめたら多くなる気がしたのに」
瑠璃お兄ちゃんの言葉に僕は軽くショックを受ける。瑠璃お兄ちゃんの仕事内容がよく分からないからお父さんがにょたチョコ男子の撮影会とかでどう動いているか分からないけど、とりあえずひっぷーと叫んでいることだけは分かった。
「いや! お父さんだって言いたいよ! 瑠璃のひっぷも翡翠のひっぷもたまらなく可愛いからね! でもね! 翡翠は小学生だから下手に外で言ったらお父さん捕まっちゃう……」
お父さん……。聞きたくなかった……。
お母さんはにこにこ笑ってる。
「お母さん、怒らないの?」
ついつい僕はお母さんに聞いてしまう。
「大丈夫よ。怒りは溜められるだけ溜め込んだほうが拳の威力が増すから。これくらいでは、お父さんにダメージは与えられないわ。ちゃんとお母さんには分かってるから」
何の話してるの!?
「あ、ひっぷ」
お父さんが突然に変なことを言う。瞬間パシッと瑠璃お兄ちゃんがお父さんの頭を叩いた。
「大好きなロリ見つけたからって口にすんな!」
え? 僕の家族ってこうだったっけ? いや、みんな変なのは分かってるけどさ……。
「本当にもう。翡翠が女体化しだしたから、親父のストッパーぶっ壊れたなぁ。もうロリ好き隠す気もないのな」
「そこは隠そうよ!」
つい僕は叫んでしまう。どうして僕はお正月からひっぷという言葉ばかり聞くのだろう?
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