17人が本棚に入れています
本棚に追加
半魚人「うるさいうるさいうるさいぞ――っ!! 我は水族のウオノメ、そこにいる可愛い弟、フィッシュボンの兄じゃあっ! おさげの女、嫁にしてやるっ!!!」
リング「嫌ぁっ! 脛毛半魚人! こっち来ないで! 無理――っ! リング・リング!」
リングはウオノメへの拒否反応から攻撃する。ウオノメは鰭で目を覆う。リングの輪は彼に当たると思われた。しかし、ウオノメは目にも止まらぬ俊足と本能で攻撃を躱していく。そしてとうとうリングに到達し、足を引っ張り、”平和の湖”へと引きずり込もうとしてきた。
リング「きゃあぁぁっ! 本当に嫌! 誰がアンタなんかの嫁になるもんですかぁ――っ!」
ウラ「早矢!」
ウラが弓を射り、リングに助太刀する。ウオノメはウラの弓も華麗に躱す。
ウラ「くっ……すばしっこくてキリがないわ。それにアイツ、ずっと隙あらば水の中に引きずり込もうとしてくる……」
ウラはウオノメの行動を不審に思い、何か考える。その時、ウオノメがフィッシュボンに向けて大声を上げた。
ウオノメ「そろそろ我々も本気を出そうかのう、フィッシュボンよ!!」
フィッシュボン「兄者、わかりました故!!」
フィッシュボンから殺気が放たれる。”平和の湖”の湖面はボコボコと大きな泡が湧き上がってきた。
フィッシュボン「オーシャン・トルネード!」
湧き上がる水流が渦を描き、近くにいたウラ・シイ・美里に向けて進んで行く。水流は激流のように荒く、周りの木々をなぎ倒し、岩をも砕く勢いだ。
最初のコメントを投稿しよう!