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『雪』
『雪』
都会で見た雪は
思っていたより白くて
ちっともつもらない
何だか貴重で
もの珍しかった
故郷へ帰れば
一晩降りしきる
そんなの慣れてる
よくあること
もう見られないあの日の雪が
時々懐かしくて恋しいのは
ひとりだけ薄着でも平気な私を
面白がって笑ったあなたが
ストールかけてくれた背中に
背負ったものが、今あって
きっと時々
ひとりじゃ重たすぎるから
そっと自分で抱いてみる
あたたかくて
泣いてみる
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