3人が本棚に入れています
本棚に追加
「何となくわかります。でも、その特色はどうやって見極めればいいのでしょうか?」
「その説明は、なかなか難しいんですけど…。何となくとか、直感で判断します」
「え!それで百発百中って、すごいですね」
「すごいですよね。笑」
「もしかして、青木先生ってオーラとかが見える人なんですか?」
「オーラかどうかはわからないのですが、その人の色は見えますね」
え…?
冗談のつもりで言った質問に、予想を反する答えが返ってきた。
「じゃあ、僕の色もわかりますか?」
「わかりますよ。ちょっと待ってくださいね」
彼女はしばらくの間、僕のことを見つめていた。
その瞳はとても綺麗で、吸い込まれてしまうような感覚に陥った。
「オパールですね。様々な色彩が、井上先生の中にはありますよ」
聞き慣れない色の名前で、正直ピンと来なかったが…
「ありがとうございます」と、彼女にお礼を告げた。
それからたわいもない話をしばらくして、自分の教室へと戻った。
不思議な人だなと思っていたが、今日の一件でより深く彼女のことを知りたいと思った。
同僚という枠を飛び越え、積極的にアプローチをしていくことを心に決めた。
最初のコメントを投稿しよう!