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「先生、おはようございます!」
「おはよう」
今週は挨拶当番というものが回ってきたため、門の前に立って、児童と挨拶を交わしている。
朝の眩しい光が、ぼんやりとした意識の中にいた自分を目覚めさせてくれた。
挨拶当番が終わり職員室に戻ると、教頭先生が前に立って挨拶をしていた。
「井上先生、ご苦労様。始業前に話があるから、座ってくれるか?」と促され、席に座った。
「今日から代理で入る先生を紹介します。さぁ入って」
遠慮がちにドアが開き、スーツ姿の女性が入ってきた。
「初めまして、青木紗良です。3ヶ月という短い間となりますが、どうぞ宜しくお願いします」
透き通るような白い肌に、黒目がちな瞳、どこか幼さが残るような顔立ちをしていた。
特別支援学級の代理教員ということでベテランの先生を想像していたが、僕と同い年、もしくは年下という可能性もある。
かわいらしい顔立ちとは裏腹な凛とした佇まいが印象的で、「どういう先生何だろう?」と、興味を惹かれた。
挨拶もそこそこに、担当するクラスへと向かった。
何だか面白くなりそうな気がする…と、心の中でワクワクする自分がいた。
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