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昼休みの時間になり廊下を歩いていると、向こう側から彼女が歩いてきた。
「青木先生、初めまして。4年A組担任の井上です」
「初めまして。どうぞ宜しくお願いします」
まるで子どものような笑顔で、ニコッと笑った。
「教室の場所とか、物の場所とか…。わからないことがあれば、何でも聞いてくださいね」
「ありがとうございます!」
素直な人だなと思いながら彼女に別れを告げ、職員室へと歩みを進めた。
職員室に戻ってみると、彼女の話題で持ちきりだった。
経歴やここに来た経緯などの詳細はまだ共有されていなかったため、それを推測するような内容だった。
そんな話をしても何もならないのに…と思いながらも、浮いてしまわないようにと、つい話を合わせてしまう自分がいた。
「年齢は、井上先生と同じらしいよ」
「え。そうなんですか?」
近いかなと思ってはいたが、まさか同じ年齢だったとは…。
そういった情報も知ることができたので、井戸端会議もたまには悪くない。
予鈴とともに解散し、それぞれが午後の授業に向かった。
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