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触れたい触れられたい
大輔「ティッシュここにありますよ」
「ありがとうございます」
涙と鼻水でぐじゅぐじゅだ
とりあえず、鼻をかんだ
身体の水分が10%くらいは出たのではなかろうか
「すっきりした」
大輔「それはよかった」
「なんか、ありがとう」
大輔「いやなにもしてないですよ」
「なにもしないをしてくれてありがとう」
大輔「ん?」
「そこに、いてくれただけで嬉しかったので」
大輔「他にしてほしいことがあれば」
「えっと、じゃあ、頭をぽんぽんしてください」
大輔「ぽんぽん?」
「そう、ぽんぽん」
大輔さんが立ち上がって、私の頭に優しく手をおいて
大輔「こうかな?」
軽くぽんぽんしてくれた
「なんか落ち着きますね」
大輔「へえ、他には?」
「んー、ハグ、してもらってもいいですか?」
大輔「はい、いいですよ」
大輔さんが背中側に回って後ろから包み込んでくれた
「あー、これはドキドキします」
大輔「ですね」
焚き火の炎が段々と小さくなっていく
背中の方がぽかぽかと温かい
星空の下、どちらからともなく
唇を重ねた
苦い甘い
[完]
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