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ある無宿者の男性、街道で目を覚ます。雪が降っていたのによく生きていたものだ。都会を目指して道を歩く。しばらく行くと、青年に出会った。青年も男性と同じで帰る家がないらしい。話を聞くと、男性よりも長い期間この生活を送っているという。男性は返り咲くのを夢見ているが、青年にその気はないらしい。どうせ死ぬのだと達観している。そんな青年が急に倒れた。たまたま近くをとおりかかった車に医師が乗っていた。肺炎だそうだ。青年が来るまで運ばれていく。男性はひとりで道を歩くことになった。男性が歩いていると、道のわきにあの青年がいる。運ばれたはずではと疑問に思う男性に青年がいう。おれは昨日死んだんだ。
物悲しい雰囲気の話でした。雪の街道に男性と青年しかいないという舞台もさびしいものですね。
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