ふたたび砂漠へ

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ふたたび砂漠へ

「 Keiさん!うとうとして落ちないでくださいね。」 keiさんはラバにまたがり、うつらうつらとしています。」 お酒のせいだけでなく、昼間にたくさん歩いた後ですから疲れているのでしょう。 「なんなの?この小さな馬は、keiはラクダに乗りたかったなぁ。」 「 keiさん、その馬はエルフ馬って言う妖精の馬ですよ。」 イリーさん、嘘つきです。 「ホントだ!耳に尖ってる。」 隣でラバに乗っているイリーさんはクスクスと笑ってます。 「イリーさんも意地悪ですね。keiさん、その馬はラバと言って馬とロバの間の子です。」 keiさんはブツブツと言っています。 まぁkeiさん的には砂漠ではラクダに乗りたかったのでしょう。 「 keiさん、ラバを馬鹿にしてはいけません!速く走れて、力持ち、なんといっても性格がおとなしくて素直。とっても可愛いいんですよ。」 「 keiはさっきラバと出会ったばかりなのでわかんない(-_-;)」 酒場を出た後、イリーさんのお父さんと関係の深い商人さんから、ラバを借りて砂漠に出ました。 ジェイクさんは追手の足止めのために街に残りました。 イリーさんとkeiさんとさめで、次の街まで砂漠を横断しなくてはなりません。 イリーさんがいるので心配はありませんが(^^) 「あっ月が昇ってきた。」 月の砂漠を~♪ 酔った調子でkeiさんてば、歌い始めました。 寝ぼけてラバから落ちてしまうより、歌っていてもらったほうが安心です。 旅のラ~バがいきました~♪ やっぱり、替え歌になってました。 「金の鞍もなければ、銀の鞍もない!」 「けれどもイリーさんお姫様ですよ。keiさんはそこらの宿屋の事業主ですけど....。」 「さめー、覚えてらっしゃい後悔させてやる!」 keiさん的に砂漠はラクダなんですねw 意外とkeiさんはさっぱりした性格です。 自分の思い通りにならなくて怒り出しても、すぐ忘れちゃう人なんですけれど… よほどラクダに乗りたかったんですね。 しつこいです。 でも、ときどきラバの頭を撫でてやったりしてます(^_^;) 「ああ、道に迷ったかも!」 イリーさんは一言! 大きな声をあげました。 「私たちは南に向かって歩いていたはずなのに、月が正面から昇ってくるなんて変だと思いませんか?」 「それ絶対に変です!」 イリーさんてば、砂漠のド真ん中ですごいこと言ってます。 完全に方向を見失って進んでいます。 「イリーさん、GPSはどうしたんですか?商人さんから借りるように言われてましたよね。」 黙ってます。 つまり、忘れていたんです。 「わー、もっと早く言ってください!こんな酔っ払いのkeiさんでも、星が出ていれば方向ぐらいわかります。」 keiさんはラバの上でうつうつらとふらふらしてます。 「そうでしたね(^^ゞ」 イリーさん、ちょっぴりしょげてます。 「そうでしたね!じゃありません!」 衛星携帯はジェイクさんはが持っているそうです。 「困りましたね。」 ああ、keiさんは寝ています。 「寝てないよ。地平線の昇ってきたばかりの12星座の方向が東、反対が西。イチバンの高いところに昇っている12星の 下が南だよ。」 あっ、話をしていてバランスを崩したのか、ラバから落ちました(・_・;) 「さめくん、ちょっと休みましょう!」 「そうですね。町を出てから、ずっと進み続けて来ましたしね。」 しかし、さすが準でも星空案内人です。北極星を使わず、星座の方向で方角を解説をしました。 「ジェイクさんは大丈夫でしょうか?」 さめも慌ててしまいましたが、冷静さ取り戻しました。 「まず大丈夫でしょう。あの人は並みの小隊ぐらいだったら、簡単に殲滅してしまうような人です。」 「そんな強い人なんですね...(・_・;)」 酒場を離れるときに「 keiさんやイリーさんを頼みましたよ。」と言って、さめにニッコリ笑っていました 「じゃぁ、このへんで休みましょう。お腹も空きましたよね。」 「食糧どのくらいあるんですか?」 「 3日分ぐらいかしら、節約すれば4日ぐらいは持つかしらね」 keiさんとイリーさんを乗せたラバと、もう1頭荷物を背負ったラバがいます。 イリーさんはラバを降りるとペットボトルのジュースと、布ので巻かれたお弁当を取り出しました。 「 keiさん、ごはんですよ。」 落ちたまま、keiさんは砂の上に寝ています(=_=) keiさんもお腹空いてるようで、寝たままお口を開けています。 お弁当はフランスパンにお肉や野菜を挟んだサンドイッチでした。 イリーさんがkeiさんを起して、肩を抱いてもたれかけさせています。 なんとか、自分でサンドイッチを手にもって食べています。 普段ならウオッカのボトル(500ml)を空けてしまうkeiさんです。 酔っ払っているというよりは、やはり朝から歩いて疲れているんでしょう。 イリーさんは地図を広げ出しました。 街を出てずっと南に向かって歩くはずだったの、砂丘を超えるうちにだんだん曲がってちゃったですかね。 「最初っから言ってくれれば、keiさん言う12星座まで使わなくても、北極星が出ているんだから方角はわかるじゃないですか!」 おおよそ日本と同じくらいのところに北極星は見えています。 「じゃぁ夜のうちに進んだほうがいいわね。」 イリーさんはすぐにでも行動するしようとしています。 「太陽が昇り始めちゃったら、逆に方角が分かりづらくなるかしら?」 たしかに晴れていれば星座を使った方が方角が解りやすい。 「でも時計の針を使って、keiさんなら昼間でも方向を知ることができます。イリーさんのスマホにアナログ時計のアプリ入ってますか?」 目をつぶって困った顔してうつむいちゃいました! 「ないですよね…」 「ねぇねぇ天文の話しをしてるの?」 「 keiさんごめんなさい、 GPSを借りるのを忘れて道に迷いちゃいました。」 「昼間になったらkeiさんでも、太陽だけで方角わかりませんよね?」 「時計の針を向けて調べる方法があるじゃん。」 「ところがその時計がないんです。」 keiさんは、別に困ってもいないようです。 「 keiさんのスマホにアナログ時計のアプリはいてませんか?」 「時間がわかるんだから、段ボールで日時計を作ればいいんじゃないの?」 うとうと… 「 keiさんは半分は寝ています。げど、さえてまわすね。」 さすが準でも星空案内人です! 「ええっへん、困った時に出来ない!わからない!と言わないのが経営者なんでっす!」 一理あるような(^_^;) 「当たり前のことなのに、私もぜんぜん考えませんでした。」 「それよりもプラネタリウムアプリを使う方がはやいんじゃないの?」 酔っ払いがあっさり! 「ええっ。」 「イリーもゲストハウスにいるときにインストールしてたでしょ。GPSがついてるから昼間でも星座や方角がわかるじゃん!」 電波が届いてなくても、GPSが使えれば動くんです! イリーさんは、んんっとうなずくとスマホをいじり始めました。 「あっ動いた!」 keiさん、すごい! さめがkeiさんの使い魔にさせられて、初めてkeiさんに感動しています。 「現在位置まで表示されればいいのに無いんだよねぇ。もっとサンドイッチ食べても良い。」 「 keiさん、砂漠で迷子です。食料は節約して明日の朝食べましょう。」 keiさんはショボーンとしています。 「昼間でも方向が分かったことですし、夜明け前に少し寝ておきましょう。日中はとても寝ていられる気温ではありません。」 バコっ! 何かがkeiの背中にぶつかったのね。 なんだか眩しい。 もう昼間になってますねぇ。 昨夜は風もなかったので、シュラフを開いて星を眺めながら寝ました。 バコっ! 「ほら起きろ!」 誰々 、この乱暴な声の人! 「 keiさん、この人達の言うこと聞いて!」 なになに? 何が起きてるの? 「お前も手を後ろに回せ!」 keiっしばられてる。 「この人達は一体何なの?」 「盗賊よ!」 イリーは軽蔑するように言い捨てました! 「俺たちは盗賊じゃねー!」 乱暴な声の人が怒ってます。 「砂漠で休んでいた旅行者を、いきなり縛り上げるなんて!盗賊以外の何なの?」 イリーも怒鳴ってる! 「車を使わずラバで砂漠横断、こんなところで野営をしていて、お前らは何者だ。人目を忍んでるとしか言いようがない。あやしいだろ!」 たしかに! 「ラバで砂漠横断するツアーで、私はガイド彼は旅行者よ。」 「わざわざこんな危ない場所で、野宿までしてツアーをしなくてもいいだろう。」 まさしく! なんか、イリーのウソがバレちゃったっぽい。 「立て、いくぞ。ほら男、さっさと乗れ!」 イリーは縛られた手をうまく使って、ラバにヒョイとまたがっています。 keiにはムリムリ(;''∀'') 「おい、誰か手伝ってやれ。」 やっぱり乱暴そうなお兄さんが、とても親切に足を支えお尻を持ち上げてくれた。 「ところで盗賊じゃない盗賊のおじさん!」 なんて呼んだらいいか、ちょっと困った(-。-; 「だから、俺たちは盗賊じゃないと言ってるだろう。」 よっぽど盗賊と言われるのが嫌みたい。 「じゃあ盗賊じゃないけど盗賊みたいなおじさん、 1つお願いがあるんですが...」 盗賊と言われても、怒る気もなくしたみたいです。 「大使館に連絡したいとか言い出しても無理だからな!ここは砂漠の真ん中だ。」 へー、こう言う時って大使館に助けを求めるらしいです。 んっ! 「いえ、せっかくなのでkeiはラクダに乗りたいんですが...」 盗賊じゃない盗賊さんたちはみんなラクダに乗っています 「盗賊じゃないおじさん、それぐらいお願い聞いてくれてもいいじゃないですか?」 さっきラバに乗るときに手伝ってくれたお兄さんが、おじさんに小声で話しかけてます。 「あいつら本当に旅行者なんじゃないですか?よく見るとあの男東洋人ですぜ!」 チラリとkeiを見た。 「その東洋人があんなに上手にザウラクの言葉をしゃべれるか、怪しいだろ!」 たしかにあやしい!keiもそう思います。 「やっぱ、おかしいですね。」 お兄さんも納得のご様子。 「おい誰か、ラクダを降りてあの男を乗せてやれ!」 イリーはラクダにの乗ろうとしているkeiの隣までやってきました。 「気をつけてください。大きいから振り落とされてますよ。」 お兄さんがラクダの首を叩いて、ラクダの姿勢を低くしてくれたよ。 蔵にまたがり縛られた手で、蔵のフックを握りしめました 「keiさん気をつけて、立ち上がる時に反動が来ますから!」 ラクダ、おとなしそうだし大丈夫だと思う。 ぎゃー。 「ほらっ!」 「落ちるかと思った!」 でも、すごい視線が高い。ラバに乗ったイリーは足元にいるように見える。 「あたしはラバの方がいいなぁ。体が小さいから揺れないし、かわいいじゃない。」 ああイリーったら、今っ確実にラクダに睨まれたw ラクダたちが動き始めました。 さっきのおじさんはラクダの紐を弾いてくれるのかと思ったら、後ろの蔵のない荷物を積んだラクダに乗ってしまいました。 ちょっと心配なんですが... 紐で前のラクダと繋がれています。 大丈夫なのかなぁ。 怖そうなおじさんたちは、ずっとkeiとイリーを見張っています。 でも、ちゃんと希望どおりにラクダに乗せてくれたんだから、悪い人でもないとおもおー?
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