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刹那が少女を見上げる。
青髪のおさげ、犬を思わせる澄んだ瞳、まだあどけなさの残る容姿。
「そんなに難しい顔をして……どうしたんですか?」
恐る恐るマイカが聞く。
「そ、そんなに難しい顔をしてた?」
刹那は慌てて取り繕う。
「はいそれはもう…ところでところで、私の元にこれが来たんですけど…」
マイカが紙を見せる。
「え?これは俺が打った果たし矢じゃないか!君の所に届いたのかい!?」
刹那は仰天する。
「はい…それで貴方以外に誰もいなかったのでひょっとしてと思って話しかけてみたんですけど……」
「あぁ〜すれ違いだったかぁ〜!」
刹那はオーマイガッとなった。
「ところでところでさっきまでの貴方はまるで鬼神みたいな表情でした。一体どうしたかお聞かせもらえますか?」
マイカが聞いた。
「ああ、俺は街を守っている君達が安全に暮らせるようにな。それでそれで、ある男に果たし状を送ったつもりなのだが…」
刹那は腕を組んでまたシリアスな表情をしていた。
「まあ街を守ってるんですか!?素敵な事です!」
マイカはパァッとした笑顔で感激した。
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