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高齢者のデータ分析
「哲人、再度確認するけど、危険性はないのよね?」
「君まで僕を死神扱いするのか?スリープダウンの基本コンセプトは深い眠り。だよな、龍音」
博美、哲人、スタッフ六名がヘッドセットをして、最後尾の席でケースに収められたキューブ型のコントローラーを点検する三笘龍音と安野美花が会話に加わる。(20個用意してあり、10個の青ランプが点滅して正常に作動。)
「ステージ4のノンレム睡眠。脳を休ませて質の高い眠りに誘う。僕の理想は霊魂の休眠」
「脳を停止させ、永眠させっのが最終目的やけどな。ウフッ」
龍音の後に美花の声が聴こえて博美が哲人を睨み、龍音は慌てて「聞かれたらヤバいだろ」と高齢者の席を見て、美花の口を手で押さえた。
哲人は博美の視線を無視してノートパソコンの画面をタッチし、前列席女性客の情報を画面に映し出す。
「僕が拳銃を撃っても、晴明が弾丸を防御するシステム。つまり晴明が許可しなけば、死神でさえ人間を殺す事は不可能であり、我が社のセキリュティは世界一強固である」
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