1人が本棚に入れています
本棚に追加
「待ってラフィカ、置いていかないで!」
懇願するも返事はない。
しばらくして、ラフィカの笑い声がだいぶ離れたところから聞こえてきた。
どうやら外に出たらしい。
モルナは見えない目をこれでもかと見開き、手探りでラフィカの後を追ったが、瓦礫に足を取られ あ、と思った時には地面に倒れていた。
何とか立ち上がり、手と足で周りを探りながら建物から出ようと足掻く。
何度も躓きながら足を進め、ようやく扉らしき木枠に手が触れると、ほっと安堵の吐息が口から漏れた。
最初のコメントを投稿しよう!