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が、安心したのも束の間、またしても何かに足を取られたモルナは転倒する。
手に触れる物全てが硬く冷たく、世界が自分を突き放しているかのように感じられた。
モルナを取り巻く建物、森、空…全てに拒絶されてしまったと、世界が怖いと、はじめて思う。
あんなに穏やかで優しく思えた世界が…
ラフィカのことすら…
モルナの瞳から涙がとめどなく溢れ、頬をつたって流れ落ちる。
すると、涙をそっと拭う柔らかな指が頬にふれた。
「泣かないでモルナ」
「ラフィカ…」
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