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⑤
何日か経って、みっちゃんは、モミの木の側にある公民館で、子どもたちがいっぱい集まったクリスマスパーティーに参加しました。
モミの木の、クリスマスツリーの飾り付けもクライマックス、頂上に銀色の星の飾り付けも終わったみたいです。
電飾や飾りもキレイに飾られて見事なクリスマスツリー……!
夜になって、電飾のイルミネーションもキレイに輝いています。
みっちゃんは、ふと気がつきました。
電飾の灯りに外れて、ほのかな灯りが見えたのです。
その場所は、ちょうどその奥には洞がある位置でした。でも他の子ども達は気付いていない。大人達も気付いていません。
まっちゃんだ。
別れに来たんだ。……ごめんね。
ふと、みっちゃんは、自分が泣いていることに気が付きました。でも涙は誰にも気づかないうちに止まっていました。
しかも今は夜だ。誰にもわかりはしない。
みっちゃんは、もう樹登りは止めようと思いました。
パパとママに樹登りを止めるから、一番聞きたかったことを聞いてみたいなって思いました。
パパもママも小さいときに、よくあの樹に登って遊んでいたのって。
そんでもって……、
ひょっとして、行方不明になった友達っていなかったか。って……。
了
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