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 みっちゃんは、パパも最近怒るのが、なんだかママよりも怖くなった気がしていました。鬼気迫るっていうのか。ここは言うとおりにしよう。  みっちゃんは、パパの話は知っていました。でもあそこで飾り付けをやっている人に教えてもらったんだけど、確か頂上に星の飾り付けって、クリスマスイブの日の夕方に飾るって言っていた。その時には子どもたちをいっぱい呼んで、側にある公民館で、クリスマスパーティーを行うって言っていたはずです。    でも、みっちゃんはほっとくわけにはいきませんでした。  だって、まっちゃんが寂しがるから。樹を登ったところにある(うろ)の中に、まっちゃんがじっとして動かない状態で、みっちゃんが待っているから。  あの日、まっちゃんは死んでしまった。  パパやママが言っていることがそうなんだったら、まっちゃんはあの時死んでしまったんだ。  他愛ない遊びだった。 「みっちゃん、この蔓で遊ぼう! ほら、ぶら下がってさあ! 」 「うん! 」  ぶらんっ! 「ほうら! 楽しい! 」  ぶらんっ! 「うんっ! 」    ぐんっ!  それは、あっという間でした。  まっちゃんが蔓にぶら下がっていた時────まっちゃんの手が滑った。  それが始まりでした。 「みっちゃん、助けて!」  みっちゃんはまっちゃんを助けようとして、思わずまっちゃんの手を掴んだつもりでした。実際手を掴んだ。と思ったら、  みっちゃんが、両手で掴んだのはまっちゃんの首だったのです────。 「まっちゃん、大丈夫?」  みっちゃんは、まっちゃんの首を掴んだまま、まっちゃんに訊きました。  でも、まっちゃんの返事はありませんでした。
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