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①
みっちゃんのクリスマス
「みっちゃぁん、ごはんよ! 」
ママの声がしました。夕食の時間です。
みっちゃんは、ママが大好きです。ママの声も、もちろん大好き。
お友達と遊んでいたみっちゃんは、急にソワソワしだしました。
早く帰んなきゃ。
もうすぐ、もうすぐクリスマスイブ。パパとママと一緒に過ごすんだ。
「まっちゃん、またね」
うん、またね。
まっちゃんと呼ばれた友達は、みっちゃんの頭の上から返事をしました。
まっちゃんは、この大きな樹でいつもみっちゃんを待っていて、いつもいつも遊んでくれる。
また明日ね、まっちゃん♪
「あらあら、みっちゃん。衣服が汚いじゃない。早く着替えてらっしゃい」
「うん、ママ! 」
みっちゃんのママは、夕食を作ってくれていました。ママが作ってくれる食事が大好きです。着替える前に食べたかったけど、怒ったママは怖いので我慢することにしました。
「みっちゃん、着替えたら汚れた服は洗濯機に出してね♪ 」
「はあい」
着替えて台所のテーブルに付いて、夕食を食べだしたみっちゃんを見て、ママは言いました。
「みっちゃん、また樹に登って遊んでいたの? 落ちたら危ないって前にも言ったのに……」
ママが怒っちゃう。ママの怒った顔は見たくありません。でも、ママが知ってるお友達も遊んでくれるから、大丈夫なはずです。
「……まっちゃんが樹の上で待ってくれるから、あたしもあの樹に登るんだよ。まっちゃんって、樹に登るのがあたしより上手いんだよね♪ 」
しょうがないわね、ってママが言いました。もう、仕方ないなって顔をしていました。
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