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ガブリエルの匂い※
僕を甘く見つめてもう一度愛していると囁くガブリエルに、僕は心臓がダメになりそうだった。僕は目の前の大人になったガブリエルを、じっくり見ようとはしていなかったのかもしれない。
見てしまえば自分のものにしたくなってしまうと気づいていたし、手に入らないならご主人様として一生付かず離れずの関係でいた方が良いと思ってたんだ。
発情期でガブリエルの雄々しさを知ってしまえば、僕はますます追い詰められてしまって、ガブリエルと顔を合わせない様に逃げ回ることしか出来なかった。
でも結局、ガブリエルが他の人のものになるなんて考えただけで我慢出来なかった。それはルークや、アルフレッドとは違った。そんな勝手な僕をガブリエルも愛してくれていたなんて、欲しがって、一生離さないと言ってくれるなんて、僕には心の準備が出来てなかった。
でもガブリエルの匂いに包まれて甘く唇を吸われて、二人とも我慢できない様にぬるりとした口の中で舌を絡ませ合えば、止まりようがなかった。
ベッドへ連れて行かれながら僕がガブリエルのシャツのボタンをもどかしい思いで外せば、ガブリエルは服の上から僕の身体を撫で回して抓った。敏感な胸の天辺を指先で摘まれると、布越しなのに酷く疼いてもどかしい。
「んっ、脱がせて…。」
けれどもガブリエルは僕の望みを聞いてくれなかった。シャツ越しに胸の疼きを咥えられて、僕は股間がズクリと震えてしまった。我慢できない僕は、ガブリエルの鍛えられた上半身の筋肉を直接両手でなぞって、指に触れるその引っ掛かりを楽しんだ。
「…この手は悪戯だね。」
そう言いながらガブリエルは、僕の着ていたシャツを裾から捲り上げて頭の上で止めてしまった。僕は抵抗のできない万歳の姿でその無防備さにドキドキしてしまっていた。
ベッドの上で下着ごと引き摺り下ろされて、僕はガブリエルの前に自分の興奮し切った昂りがふるりと揺れるのを感じた。ああ、早くこの疼きをどうにかして欲しい。僕はガブリエルに視姦されながら、ますます興奮していた。
「ジュニはほとんど変わらない。前回身体を重ねて思ったけれど、子供の頃に知っているジュニの裸とほとんど違わない。どうしてだろう。普通は30ともなれば良い大人の筈なのに…。」
そう言いながら、ガブリエルは僕の裸を上からゆっくりと指先でなぞっていく。僕は息が荒くなるのを感じて言った。
「ガブリエル、お願いだから焦らさないで…。僕が大人っぽくないのはきっと余所者だからだよ。でもガブリエルと年の差を考えると良かったかも…。」
するとガブリエルは僕の尖った胸の先を見せつける様に舌で転がしながら、僕と目を合わせて甘く囁いた。
「10歳違おうが、考えなしのジュニは可愛いよ。私はどうしたって人より落ち着いちゃうから丁度いい。さぁ、お喋りは終わりだ。」
そう言って僕の胸をじゅっと吸い上げた。
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