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「本当よ。解ったら、ご飯早く食べなさい。冷めちゃうわよ」
「う、うん!お母さん、ありがとう」
私は早く子猫を見たいのもあって、夕食を食べ始めた。
母は苦笑しながらも、そんな私を暖かく見つめていた。
夜。
夏休みの宿題をひと区切りつけて、私は父の書斎に行ってみた。
ミケは、てっきり子猫達にオッパイを与えていると思ったらトイレで用を足している。
私は子猫達とミケを驚かせない様に、そっと横になっている子猫達に近付いて行った。
そして、私も、うつ伏せになって、まだ眼も開いていない4人の子猫達を見つめる。
さっきは、ミケの身体で見えなかったが、尻尾の短い3人の子猫達の内、1人はオデコの部分だけ白かった。
決めた、この子はデコにしよう。
だけど、後の2人は、どうしても区別がつかない。
試しに、そっと短い尻尾を上げて、お尻を見てみたけど、産まれたての子猫達の為か男の子か女の子かも解らなかった。
それから、しばらくミケと子猫達を見ていた私だったけど、一階からお母さんに呼ばれた。
「アキラー!お風呂よー」
「はーい!今、行くー!…じゃあ、皆、又ね」
私は子猫達に手を振って、父の書斎を後にした。
寝る前の居間にて。
私は黒電話を前に緊張していた。
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