1月3日

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病院を出た後は、母の好きな洋服店へ行きました。 母がいつも、春物の薄いジャケットを着ていて寒そうなので、温かい服を買ってあげたかったんです。 家にも冬物の服はありますが、何故かいつも、 「それは冬物でしょう。今着たらおかしいがね」と言います。 「今は冬だよ」と返すと、 母「冬? 今は何月だったかね?」 私「1月だよ」 母「1月? ほうきゃね。そりゃ冬だねえ」 私「だからほら、温かい服を着て行こうよ」 母「まあいいがね。季節の先取りだわね」 この会話を一体、何度繰り返したことでしょう。 しかし外へ出ると、「寒い、寒い」と震えます。 一度、家から冬物のジャケットを持ち出して、母に着せようとしたのですが、 「その服は嫌いだでイヤ!」 と断られてしまいました( ̄▽ ̄;)。 なので、母の気に入る服を買ってあげたかったんです。 最初は「そんなことせんでいいがね」と不機嫌そうにしていましたが、実際に試着してみると、 「こりゃいいね。あったかいねえ」 と嬉しそう。 良かった、良かったと思って買ったのですが── 私が実家を出てから、何度も電話がかかってきました。 「知らない人の服が置いてある」とか、「アンタ、服を忘れていったかね?」とか( ̄▽ ̄;)。 そうか、そうなるのか…… 新しい服も、なかなか難しいのですね。
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