番外編〜episode.2〜

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本気の恋愛をしてこなかった俺には、那紬がどうしたらずっと俺を好きでい続けてくれるかなんて、どんなに考えても正しい答えを出せる気はしないけど、 それでもこうして那紬が俺の隣で笑ってくれる瞬間を、幸せだと感じてくれる瞬間を、少しでも多く積み重ねていけるように、俺なりに精一杯努力するからさ、 だから那紬、俺が見当違いな行動をしても、「遥臣のそういうとこ…」って言いながら、笑ってくれよな。 俺は一生かけて、那紬の喜ぶ事を、1つ1つ見つけていくから。 那紬の目尻から、今にも溢れ落ちそうな涙を親指でそっと拭い、美しく弧を描く唇に、丁寧に口付ける。 甘い唇をゆっくり堪能して、たまらなく愛おしく至福な瞬間を、心にも脳裏にもじっくりと刻みつけたいと思う反面、幸せが溢れ出しそうな那紬の表情が、何とも言えず可愛くもあり妙に艶っぽくもあり… 昨日からお預け状態の俺の熱情を、容赦無く煽ってくる。 いよいよマジで、本当にもう、限界だ。 とりあえず、那紬には今から極上の悦びを味わってもらう事にしよう。 番外編 〜episode.2〜 ー終ー
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