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「え?あれ、比嘉じゃん」
「おぅ、相変わらずだな、山吹。」
「何だよ、相変わらずって。」
「んー?まぁ、とりあえず、那紬はダメ。」
「ちょっ、はる…比嘉、くん?」
山吹と那紬の間に立った俺を、那紬が慌てた顔で見てるけど、もう、知らねー。
「え?那紬…って、え、なに、もしかしてお前ら…え?」
「そ、俺ら付き合ってんの。だから、那紬はダメ。」
「………マジ?え、片瀬と比嘉が…?え、片瀬、いいの、こいつで。」
「何だよ、コイツでって…お前よりは節操あったぞ、俺は。」
山吹は長身で顔もそこそこいい。
根っからの女好きで、いい女がいればすぐ声をかけるし、飲みに行けば必ずお持ち帰り。相手が彼氏持ちだろうがお構いなしだから、トラブルも少なくない。
俺と同じく特定の彼女は作らない主義の奴だったから、1年だけ地方勤務で同じ支社にいた時は、よく連れ立って飲みに行っては女引っ掛けてた黒歴史時代の仲間でもある。
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