番外編〜episode.2〜

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「ああ…疲れた…」 「ははっ、凄い勢いで尋問されてたもんな。」 「もう、笑い事じゃないよ、バレちゃったよー、あー、明日からどうすればいいのー。」 今日も俺の家に那紬と2人帰宅すると、那紬はソファーに傾れ込み、頭を抱えている。 「まぁ、いいじゃん、これで会社でも堂々とイチャつけるし。」 「イチャつきません!」 どうやら、山吹とのあのやり取りを通りがかりに聞いていた奴がいたらしい。 それがあっという間に広がって、夕方にはあの状況になったようだ。 俺としては願ったり叶ったりで、何も困らない。 寧ろ、盗み聞きして言いふらしてくれた奴にお礼を言いたいくらいだ。 「まぁ、面白がって色々言ってくんのも最初だけだよ。別に悪い事してる訳でもねーし。ほっとけばそのうち収まるだろ。」 「…………はぁ、遥臣はいいかもしれないけど私は…遥臣の発言のせいで『比嘉さんの彼女はめちゃくちゃいい女』って皆んな思い込んでるのに…その相手が私だって分かったら…」 「だーかーらー、お前は自己評価低すぎなんだよ。那紬は誰がどう見てもめちゃくちゃいい女だろ。何を気にする事があんだよ。」 「………それは遥臣の欲目で…」 「今日だって山吹の反応見ただろ?寧ろ、俺には勿体無いって言われるっつーの。」 「…………なんでそんなに嬉しそうな顔してんのよ。」 顔の緩みが抑えきれない俺に、那紬が恨めしそうな視線を向ける。 「え、だって、これでもう那紬に声掛けてくる奴もいなくなると思ったら…」 「…………はぁ、その能天気さ、分けて欲しい。」 「那紬が心配しすぎなんだよ。」
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