番外編〜episode.2〜

17/30
前へ
/205ページ
次へ
那紬は、もしかしたら晴臣の担当から外されるかも…なんて可愛い心配をしてたけど、それもいらぬ心配に終わり、やっと、やっと俺の天下が来た! 良くも悪くも、注目を浴びやすい人間だった俺と那紬の噂は、どんどん社内に広まって、那紬に声をかけてくる奴は格段に減った。 たまに、噂に疎いヤローとか、出入りしてる業者の奴が那紬に声をかけてくることはあるけど、俺の目に留まった日には速攻で邪魔しに…もとい、俺の大事な彼女を守りに行って、俺という男がいることを分からせてやれる。 遠慮なく那紬に触れるし(あんまり会社でスキンシップをとると那紬に怒られるから、かなり我慢して節度をもって接してるけど)、堂々と那紬と呼べる。 那紬は変に真面目なところがあるから、仕事にプライベートは極力持ち込まない。と、未だに会社では”比嘉さん”と呼ぶけど、たまにぽろっと”遥臣”って呼んで、慌ててるところもまた可愛い。 結局、オープンにしたことでメリットは多数あれど、デメリットなんて1つもなかった。 こんなことならもっと早くバラしてしまえば良かった、と思うくらいに。
/205ページ

最初のコメントを投稿しよう!

263人が本棚に入れています
本棚に追加