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「こんな、寝起きで…ベッドの中でごめん、本当はもっと、ちゃんと…お洒落なレストランとかさ、夜景の見えるホテルとか?でビシッとするべきなんだろうけど…でもなんか、すぐ言いたくて、1日でも1分でも1秒でも早く、那紬に俺の奥さんになって欲しくて…我慢できなかった。」
「………遥臣の、奥さん…」
ポツリと俺の言葉を繰り返し、ほんのり頬を染めて目尻を下げる那紬に、
「うん、俺の奥さんに…なって。で、毎日こうやって俺の隣で眠りについて、俺の腕の中で目覚めて。」
そう、伝えながら柔らかい髪を撫でて額や頬や、唇に口付ける。
「これ全部、俺のものにさせて。」
唇を離し、那紬の頬を両手で包みながら、潤む瞳を覗き込む。
「…………ダメ?」
那紬はダメだなんて絶対言わない。
そう、思っていても一抹の不安がよぎって、柄にもなく心臓が騒ぐ。
「………ダメ、な訳、ないじゃん。遥臣の、奥さんに、して?」
そう言ってはにかみながら、照れたように笑う那紬が、この上なく愛おしくて、心臓が締め付けられる。
ああ、もう、この可愛さ、マジで反則だろ。
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