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「あ、綾乃お嬢さま! これ以上出来ません!」
私は、綾乃お嬢さまのバイブルであるBL漫画『誘惑💓ガイズ』を、急いで閉じた。
「速川! 続けるのですわん! いいところなのですから!」
「しかし……」
「漫画を小説化するのは、新鮮ですわん! 早く続けるのですわん!」
私は、綾乃お嬢さまに言いつけられて、『誘惑💓ガイズ』の小説化に取り組もうとしていた。
しかし、BL漫画というものは、何故にこう、腐女子を惹きつけるのか?
ただの男同士のエロ漫画ではないのか?
「速川! わたくしの言うことがきけないのですわん?!」
あああ、仕方がない……。
綾乃お嬢さまの言うことに逆らうことなど、私には出来ない。
私は、『誘惑💓ガイズ』を再び開いた。
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